あゆみ保育園のこと

2019.04.03 UPDATE あゆみ保育園のこと

息子が、あゆみ保育園を卒園しました。0歳11ヶ月から6年間もお世話になりました。

あゆみ保育園は、6年半前に知り合いから「預けても罪悪感の無い保育園があるの」と紹介してもらうまで知りませんでした。それまでは、家の近くの保育園に通おうと思っていたから。

息子のハイハイが始まった7ヶ月くらいから仕事しながら面倒を見ることが困難になってきて、保育園に連絡して見学に行きました。保育園の園庭では、0歳児の赤ちゃんが、若干泥まみれで木のすのこの滑り台に上ってました(今思うと、運動会の練習だったと思われる)。園長先生とお話したら「給食はこだわって作ってる」と言うことは分かりました。園を見学しただけでは園の特性もよく分からなかったのですが、他の園を見学するのも面倒なので、11月にあゆみ保育園に申し込みました。

6年前も、保育園の入園は厳しかったと思うのですが、運よく入園の通知が来てホッと胸をなでおろしました。

あゆみ保育園のこと1
入園した日の息子さん。


あゆみ保育園は、こんな感じの保育園。

■保育士さんを呼び捨て
「オダ」「カトウ」など、子供たちは保育士さんを名字で呼びます。保育士さん同士も、保護者が保育士さんを呼ぶときも。最初は違和感があったけれど、呼び捨ての方がより対等な関係が築けるような気がしました。言葉が覚えたての子供は、名字だけの方が呼びやすいのかなぁ。別にルールじゃ無いけれど、今までずっとこうだったから、という感じです。
園長のことも呼び捨てなんですよ。なんか不思議だけれど、これが普通やったんですよね。


■裸足保育
園内は保育士さんも子供も裸足。靴下をはくと滑って危ないからなのかなぁ、と思いました。裸足で慣れていると冬も寒くなくなるようです。最初は、我慢させてるんじゃ無いのかなぁ、と思ったけれど、そんなことは杞憂だったみたい。


■どろんこ
夏になると、ホワイトボードに「どろんこ始まりましたー!」って書かれたときもあったかな。保護者は、「よーし、洗濯がんばるぞー」という感じ。うちの息子は、どろんこはあまり好きじゃ無かったようですが、それでも3歳児クラスあたりまでは、着替えは毎日山のようにありました。


■0歳児は布おむつ 1歳児から布パンツ
おむつ離れを早くするためか、赤ちゃんクラスは布おむつです。2枚重ねだったこともあって、毎日15枚を超える布おむつの洗濯。親も大変だったけれど、おむつ替えを頑張ってくださっている保育士さんに脱帽。一度、洗濯がてんこ盛りの袋を見て、「なんでこんなにー」と愚痴った私。すかさず保育士さんに「子供が保育園で頑張っているんですからね」とくぎを刺されました。親も成長させてくれます。

1歳児クラスから布パンツ。それはそれは、おもらしの連続です。でも先生は頑張って着替えさせてくれる。そして、子供もだんだんと、おもらししなくなります。うちの子は、3歳児クラスの最初くらいまで、うんこはパンツの中でしてました(苦笑)。ちょっと心配したけれど、トイレでするようになるもんですわ。


■園庭が狭い
岡山市のやや郊外にあるのに、とにかく園庭が狭い。園庭の遊具は鉄棒と上り棒だけ。屋上に滑り台やジャングルジムやブランコもあるみたいだけど、夏は暑いからほとんど行ってないっぽかったです。
あゆみ保育園は、園庭の狭さを逆手にとって、とにかく外にでます。赤ちゃんクラスのときも、ワゴンのような子供を運ぶものに子供を乗せて、お散歩に連れて行ってくれました。岡山大学の農場のヤギと触れ合ったり、楽しそうでした。成長するにつれて、お散歩の距離はどんどん長くなります。そんなに歩けるの?と親がビックリするくらい。そして年中、年長になると、裏の半田山に登って、缶蹴りとかするらしい。本当に階段がいっぱいある山を、子供たちは走って上るらしいです。


■給食が美味しい
お米は、西粟倉村から取り寄せて、調味料など、できるだけ添加物を使わない自然給食を心がけてくれてます。イスラムの子供には、できるだけハラル食も提供してるようです。あゆみの給食のレシピは本にしたら売れそうなのになぁ。
保育士さんが職員会議のときは、保護者が交代で保育当番をすることになっています。そのとき、希望者は給食を食べることができて、美味しくていっぱいお替りしてしまいます。こんな給食を毎日食べられるのが羨ましい。


■お泊り
2歳児で保育園1泊お泊り
3歳児で美星町キャンプ 2泊3日
4歳児で海のキャンプ3泊4日 山のキャンプ3泊4日
5歳児で海のキャンプ3泊4日 山のキャンプ3泊4日
とお泊りが合計15泊!うちの子供のときは、5歳児の海のキャンプは豪雨で中止になったのですが、その他は全部参加しました。こんなに早くお泊り!それも3泊って!と思ったのですが、保育士さんがとにかくすごい。子供もすごい。山のキャンプは、那岐山という大人でも、ちょっと大変な山を登るのですが、ちゃんと山頂まで登って帰ってくるんだから大したもんです。大人は、子供のいない生活を送って、少し寂しいなぁと思いつつも、子供の成長を喜ぶんです。


■運動会
あゆみ保育園の運動会は、本当に大好き。私なんか運動が苦手だったから、運動会とか嫌いやったんですけどね。0歳児も、かけっこと、体育遊びをします。歩けない子は乳母車で出場。年中、年長になると、トラックをバトンリレーしたりして、びっくり。うちの息子は運動苦手だったのですが、それなりに頑張っていました。そして保護者競技も点数加算されるので親も真剣。私は運動音痴なのに保育士さんにそそのかされて毎年醜態をさらしていました。でも子供が頑張ってるんやから、親も頑張らんとね。最終競技は、保護者のリレーで終わり!今年は本当に緊張しました。そして、息子の6年間の成長が誇らしかったです。よく頑張ったよね。


■4歳児5歳児合同クラス
こんな園は珍しいような気がします。4歳児と5歳児は一緒のクラス。取り組みも同じことをするのですが、取り組みの内容を少しだけ変えて、4歳児は5歳児に憧れるように成長するようです。5歳児は4歳児の面倒を見て、色々と教えてあげたりするらしい。5歳児は「リーダー」、4歳児は「中(ちゅう)さん」と呼ばれてます。リーダーになると偉そうになる子もいるそうなのですが、うちの息子はそうでも無く、リーダーになっても甘えたさんでした。


■卒園間近の成長
11月の山のキャンプが終わると、5歳児のリーダーさんはお昼寝が無くなり、その空いた時間で、竹馬づくり、裁縫(ぞうきん縫いなど)、編み物をします。そして、作った竹馬に乗って竹馬で歩けた歩数を手に書いてもらう、ということが始まりました。うちの息子は、竹馬に乗れるんだろうか、と心配だったのですが、なんとか乗れて「竹馬楽しいー!」って家で言ってました。この頃の成長が本当にすごかったです。竹馬に乗る息子を初めてみたときは、よくここまで頑張ったね、って思いました。



■障がいのある子供と保育
あゆみ保育園は、障害のある子供も受け入れてくれます。息子が在籍した6年間の間も、自閉症の子、足の悪い子、ダウン症の子がいました。子供って大人と違って障害があることに抵抗なく人間関係を作ることができるから、大人の方が反省させられます。
保育士さんは、障害がある子のサポートも必要なので、その分仕事は大変になるけれど、子供もそのサポートに加わって、いい雰囲気。そして、障害のある子こそ、子供の輪の中に入ると成長が全然違うことも実感しました。集団の力ってすごい。
ダウン症があっても、3泊4日の登山はちゃんと参加していました。
あゆみ保育園のこと2
卒園式にて



■素朴な卒園式
毎年、3月31日が卒園式。今年は、31日が日曜日だったので、29日(金)が卒園式でした。仕事が終わった18:00から1時間だけの卒園式。スキップで入場して、先生手作りの版画の卒園証書をもらって、歌をいくつか歌って、保護者代表の挨拶をして、そして歌を歌って終わり。園長の挨拶も、担任の挨拶も無し。そして、保護者も先生も平服。結局、私たちは保育園で正装することは一度も無かったです。


他にも色々と特色があるんでしょうけど、もう長くなってしまいました。とにかく「あゆみ」の子は人懐っこい。保育園に行ったら、誰かしら話しかけてくれる。知らない子でも、〇〇のお父さん、って言ってくれる。子供が子供らしく育つことができる保育園で、のびのび育てて頂きました。職員さんを全面的に信頼できるからこそ、親も仕事に集中することができました。本当に6年間ありがとうございました。

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